日本とオーストラリア、10名のアーティストによる、写真と映像作品163点を紹介する「トレース・エレメンツ」展。 写真といえば、旅行での記念写真、家族の成長記録、携帯のカメラで撮ったものなどが思い浮かびますが、それら普段の写真のイメージを覆す、ちょっと怖くて不思議な作品が並びます。 「トレース・エレメンツ(直訳すると、「痕跡の要素」)」には、もう一つ、「微量元素」という意味もあります。少ない量だけど、人間が生きていく上で欠かせない鉄、亜鉛などの元素。これって微量でも生活に必要なアートに似ていませんか? 記憶や身体感覚を揺さぶる「トレース・エレメンツ」展、ぜひ、ご自分の目で確かめてみてください。 実際に会場で見てみると、リアルな音響効果も手伝って思わず後ろを振返ってしまう、シンプルで単純な罠にひっかかってしまったような面白さ。「展示室で作品を見る」というごく普通の光景に、イリュージョンを紛れ込