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  • 最古の巨大恐竜類の化石を発見、進化の定説覆す | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    アーティストによるLingwulong shenqiの復元図。(ILLUSTRATION BY ZHANG ZONGDA) 地上を歩いた動物で史上最大なのは、竜脚類と呼ばれる首の長い恐竜のグループだ。動く大聖堂とさえ言われる草の巨人たちは、頭から尾の先までの長さは最大で35メートルを超え、体重はなんと70トン近いものもいた。(参考記事:「陸上で最重量、新種恐竜をパタゴティタンと命名」) 7月24日付けの学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された最新の論文が、長く語られてきたこの竜脚類の起源の物語に一石を投じた。中国で発見され、「霊武(リンウー)の驚くべき竜」を意味するリンウーロン・シェンキ(Lingwulong shenqi)と命名された新種の恐竜が、竜脚類の主要なグループである新竜脚類で最古のものであり、彼らの出現がこれまで考えられていたより少なくとも1500万年も早かった

    最古の巨大恐竜類の化石を発見、進化の定説覆す | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • 第2回 カマキリは人生の師匠

    ──香川さんの「カマキリ愛」はつとに有名ですが、カマキリのどこにそんなにも魅了されたのでしょうか。 カマキリは、目の前で動く生きものをえさと見なして狩る習性があるんですが、その戦闘能力と動体視力にまず惹かれましたね。なかでも、とくに好きなのは、日のカマキリの中では最も大型種のオオカマキリ。おとなしい雄でなく、より獰猛で欲旺盛な雌が好きです。 ──カマキリに興味を持ったのは、いつ頃ですか。 高校生のときですね。勉強に忙しくなって、小中学生のときのように濃密な昆虫とのつきあいはなくなっていたんだけど、虫への興味は失せることはありませんでした。 九段下にある高校に通っていたのですが、ちょうど新玉川線(現・東急田園都市線)が開通したばかりで、最寄り駅から世田谷区にある自宅までは徒歩20分くらい。当時の世田谷はけっこう緑が豊かで、帰宅の道中に広がる雑木林やイモ畑は、昆虫とふれあう絶好の場。何か虫

    第2回 カマキリは人生の師匠
  • カモのペニス、ライバルがいると長くなると判明

    アカオタテガモ(Oxyura jamaicensis)のオスは、体の長さに匹敵する巨大なペニスを持っている。(PHOTOGRAPH BY MARESA PRYOR, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 生物学者のパトリシア・ブレナン氏は屋外の大きな鳥小屋を歩いている。彼女は1羽のカモを網で捕まえると、あおむけにして腹部に圧を加えた。「どこを押せばいいかわかっていれば、ペニスを飛び出させることができます」とブレナン氏は説明する。「彼らはとても協力的です。ここにいるオスたちはもう慣れていますから」(参考記事:「男性生殖器に関する5つの研究」) 米国マサチューセッツ州サウス・ハードリーのマウント・ホリヨーク大学に所属するブレナン氏は、かれこれ10年以上にわたり、こうしてカモに生殖器を出させ続けている。もちろん人も想像していなかったことだし、それどころか、大学院を出るまで

    カモのペニス、ライバルがいると長くなると判明
  • 奇妙な新種カエルを発見、ブタ鼻で地中暮らし

    新発見のブパティ・インドハナガエルは、成体になってからほとんどの期間を地中で過ごす。一方、オタマジャクシは滝の裏側で岩に吸い付いて4カ月間生きる。(PHOTOGRAPH BY JEGATH JANANI) インドの西ガーツ山脈で、珍しいカエルの新種が見つかった。光沢のあるうす茶色の皮膚、淡い青色で縁取られた目、そして、ブタのようなとがった鼻を持つ。 科学者たちはこの新種をブパティ・インドハナガエル(Nasikabatrachus bhupathi)と名付けた。尊敬を集めた爬虫両生類学者であり、2014年に西ガーツ山脈で命を落とした研究仲間、スブラマニアム・ブパティ博士に敬意を表した命名だ。新種として記載した論文は、学術誌「Alytes」の最新号に発表された。(参考記事:「【動画】超ミニ新種カエル7種を発見、鳴き声も」) 新たに仲間入りした両生類は奇妙な姿に見えるかもしれないが、風変わりな解

    奇妙な新種カエルを発見、ブタ鼻で地中暮らし
  • 集団で「立ち寝」をする巨大クジラ、熟睡中?

    インド洋の水深15メートルのところで眠っている、マッコウクジラの群れ。その数は30頭を超す。このように立った状態で、何分もあるいは何時間も動かずにいる。このクジラはすべてメスで、子どもたちは親が寝ている間、水面で過ごす。(Photograph by Stephane Granzotto) 森の生活共同体、平等を重んじるのどかな楽園 写真17点 潜入! スイスに残る秘密の地下要塞 写真24点 地球上で最も大きな動物の一つ、クジラが仮眠を取る姿は、かなり奇妙なものに見えるかもしれない。 マッコウクジラが集まり、水中で直立したまま動かずにいる様子をとらえた写真が、インターネット上で人気を集めている。スクールバスほどの大きさを持つこのクジラたちは、どの写真でも5、6頭の群れになって「立って」いるように見える。 フランスの写真家で映像作家のステファン・グランゾット氏が、地中海でのダイビング中に、この

    集団で「立ち寝」をする巨大クジラ、熟睡中?
  • 地球に似た7つの惑星の間を微生物が移動?

    惑星トラピスト1fの表面からの眺めの想像図。(ILLUSTRATION BY NASA/JPL-CALTECH) 地球外生命が見つかったら、科学に革命が起こるだろう。それが、1つの恒星のまわりを回る2つ(もしかしたら7つ)の惑星で見つかったとしたら、どんな騒ぎになるだろう? 地球から約39光年の距離にある恒星トラピスト1の惑星系は、そんな可能性を秘めている。最新の研究によると、7つの惑星は主星のまわりに密集しているため、「生命の種」はその間を容易に跳ね回ることができるという。(参考記事:「【解説】地球に似た7惑星を発見、生命に理想的」) この研究は、米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのマナスビ・リンガム氏とエイブラハム・ローブ氏が3月15日付けで科学サイト「arXiv.org」に発表したもので、パンスペルミア説にもとづいている。この説は、太陽系の惑星の間で惑星の破片がやりとりされ

    地球に似た7つの惑星の間を微生物が移動?
  • スクープ写真 交尾後にオスを絞め殺すアナコンダ

    交尾後にオスに巻き付いて絞め殺すメスのオオアナコンダ。(Photograph by Luciano Candisani) ブラジルの沼地で特大のヘビを追っていた写真家のルシアーノ・カンディザーニ氏は、期待していた以上の成果を収めた。メスのオオアナコンダがつがったオスに巻き付いて絞め殺すところを、知られている限り世界で初めて撮影したのだ。 この極太のメスをよく知っていた現地ガイドは、カンディザーニ氏をフォルモソ川へ案内した。そうして目的のヘビを見つけたとき、このメスは体を半分水から出して、川底にいる小さなオスと絡み合っているところだった。おそらく交尾後の抱擁だろうとカンディザーニ氏は思った。このつがいを数時間観察し、1メートルほどの距離から数枚の水中写真を撮影した。(参考記事:「カバをべるカバ――共いする動物たち」) 「最初は何が起こっているのか、よくわかっていませんでした」とカンディザ

    スクープ写真 交尾後にオスを絞め殺すアナコンダ
  • 第5回 「男脳」「女脳」のウソはなぜ、どのように拡散するのか

    さんは東大教養学部がある駒場キャンパスの准教授なので、大学に入ってほやほやの1年生の講義を受け持つことがある。その時のエピソードをもって、まず想像してほしい。 「駒場の1年生の心理学の講義で、最初にやるんですよ。血液型性格判断がいかに正しくないか、科学的じゃないか。でも、結構な数の子があれでショックを受けちゃうんですよね。今まで信じてましたって。でも、サイエンスとしての心理学の講義をとる以上、そこのところはちゃんとしてほしいです。血液型性格判断は、もう100パーセント非科学的なんですけど、ただ、血液型性格判断を信じてしまう人の心理っていうのは、おもしろい研究対象ではありますね」 血液型性格判断については、もう信奉する人が度を越していて、ぼくもうんざりなので、四さんのこの姿勢には大いに共感する。それが「正しくない」「科学的じゃない」理由については、稿のカバーする範囲ではないと思うの

    第5回 「男脳」「女脳」のウソはなぜ、どのように拡散するのか
  • 発見:三葉虫の極上化石、内臓も脚も

    三葉虫の1種、メギスタスピス・ハモンディの化石。モロッコのフェゾウアタ累層から見つかった。(PHOTOGRAPH COURTESY MOROCCAN ANTI-ATLAS) 今から5億年近く前のある三葉虫の化石に、きわめて珍しい内臓や脚などが残っていることを研究者が発見、学術誌「Scientific Reports」に発表した。知られざる三葉虫の生態について、新たな手がかりを与えてくれそうだ。 三葉虫は、太古の地球の海で数億年にわたって繁栄した節足動物。その仲間はこれまでに2万種以上が同定されているが、詳しい生態はあまりわかっていない。なぜなら、三葉虫が死んで甲羅のような硬い殻が化石になる頃には、体の下側にある脚などの軟らかい組織は跡形もなくなっているためだ。(参考記事:「【動画】奇虫!サンヨウベニボタルの驚くべき生態」) 驚きの発見をもたらしたのは、4億7800万年前の三葉虫、メギスタス

    発見:三葉虫の極上化石、内臓も脚も
  • まるで鶏肉、ウロコをはがす新種のヤモリを発見

    ウロコがはがれた状態のウロコヤモリの1種Geckolepis megalepis。ウロコは数週間で生えそろう。(PHOTOGRAPH BY FRANK GLAW) ある種のヤモリにとって、ウロコをどれだけ早く脱ぎ捨てられるかは生死に関わる問題だ。 肉が露出するまで必要に応じてウロコを落とせるウロコヤモリの新種Geckolepis megalepisが、アフリカ大陸の東に浮かぶマダガスカル島で発見され、2月7日付けのオンライン学術誌「PeerJ」に発表された。危機に陥るとウロコをはがして逃げるヤモリの仲間は他にも4種存在する。捕者から逃げるための有名なトカゲの尻尾切りとよく似た戦略だ。(参考記事:「3の尻尾を持つトカゲが見つかる、コソボ」) この新種のヤモリの特徴は、ウロコの大きさと厚さだ。ラテン語の種名megalepisの意味は「とても大きなウロコ」。まるで骨の板のようなウロコは、「引

    まるで鶏肉、ウロコをはがす新種のヤモリを発見
  • 【動画】舌で獲物を誘う毒ヘビ、初めて見つかる

    パフアダーは待ち伏せで狩りをする凶暴な捕者だ。この動画には、彼らが尾と舌の両方を使って獲物をおびき寄せる様子が映っている。爬虫両生類学を専門とする博士研究員、ザヴィエ・グラウダス氏が、南アフリカの動物保護区「ディノケン・ゲーム・リザーブ」で撮影。 世界で最も恐ろしいヘビの一種とされる、パフアダー(学名:Bitis arietans)の動画を見ていたザヴィエ・グラウダス氏は、ふいにあることに気づいて動画を巻き戻した。 「自分の見ているものが信じられませんでした」とグラウダス氏は言う。 パフアダーはアフリカに生息する毒ヘビの一種。動画のなかで、舌を伸ばし、先端をくるりと巻き上げていた。それはヘビがよくやる、あの周囲の状況を探るために舌をチロチロと出し入れする動作とは違っている。 まるで虫の動きをまねるように舌をわざとゆっくりと揺らし、近くにいるヒキガエルを誘っているように見えたのだ。 南アフ

    【動画】舌で獲物を誘う毒ヘビ、初めて見つかる
  • “太陽光発電”するスズメバチ

    太陽光からエネルギーを生成する色素を持つオリエントスズメバチ(資料写真)。 Photograph by Blickwinkel, Alamy 最新の研究によると、スズメバチの一種オリエントスズメバチ(学名:Vespa orientalis)には、太陽光から電気を生成する“ソーラーセル”が組み込まれているという。初めて動物界で“太陽光発電”が確認された。 研究チームのリーダーでイスラエルにあるテルアビブ大学のマリアン・プロトキン氏は、「オリエントスズメバチは外骨格の内部で電気を生成する。しかしその仕組みは謎だった」と話す。 オリエントスズメバチの発電現象を発見したのはプロトキン氏の師に当たる故ヤコブ・イシャイ氏。太陽が最も強く照らす時間帯に活発に行動する生態から、この事実にたどり着いていた。ほかのスズメバチにはこのような習性はないという。プロトキン氏の研究チームはこの発見からさらに一歩進み、

    “太陽光発電”するスズメバチ
  • 鳥の登場が昆虫の巨大化を阻止? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    約3億年前に存在した翼幅76センチほどのメガネウラ(想像図)。 Illustration by Walter Myers, Stocktrek Images/Alamy もし鳥類が地球に生まれていなければ、空にはいまも巨大な昆虫が飛び交っていたかもしれない。 現在、昆虫は地球上で最も小さな生き物の一つだ。しかし、約3億年前、巨大昆虫はごくありふれた存在だった。例えば、トンボに似たメガネウラは羽を広げたときの幅が約70センチ。カリフォルニア大学サンタクルーズ校の古生物学者マシュー・クラパム(Matthew Clapham)氏は、「カラスとほとんど変わらない」と説明する。翼幅が最も大きい現生の昆虫はチョウやガだが、30センチ程度しかない。 先史時代の昆虫が異常に成長した原因は、大気に30%以上含まれていた酸素にあるという。現在の21%と比べると、息を吸い込むごとにより多くのエネルギーが得られ、

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  • 第14回 ピラミッドに新たな「未知の空間」の発見[前編]

    空間の存在を検出したのは、国際プロジェクト「スキャン・ピラミッド計画」の中核をなす名古屋大学理学研究科チームが用いた最先端技術「宇宙線ミューオンラジオグラフィ」と、フランスチームが用いた「ミューオン・テレスコープ」だ。どちらも宇宙線ミューオンを検出することで、X線と同じように、非破壊で物質内部を可視化する技術だ。 こういった発見に対して、多くのエジプト考古学者は慎重な姿勢を示している。空間の存在は否定していないが、それが一般に期待されているような秘密の部屋やミイラや財宝に繋がるとは考えていないからだ。 実はこれまでにも数多くの「科学的調査」が行われてきた。そのたびに未知の空間の存在が指摘され、時には穴が開けられて内部が調べられたが、結局なかには何もなかったり、単に充填材が埋まっているだけだったりということがあったためだ。 古代から中世にかけて記された「未知の空間」 大ピラミッド内部に何か秘

    第14回 ピラミッドに新たな「未知の空間」の発見[前編]
  • 人間にはない動物たちの驚きの器官7選

    クレナイホシエソ(Pachystomias microdon)は目の下に3色のライトを持っている。いかにも便利そうな器官だ。(PHOTOGRAPH BY THE OCEAN RESEARCH & CONSERVATION ASSOCIATION, INC) われわれ人間は世界を見て回るのが好きだが、時として驚きは自身の体の中からも見つかる。 たとえば腸間膜もその1つ。これは腸と腹壁をくっつけているだけのパーツと長く思われてきたが、新たな研究によると、それ自体を臓器と見なすべき器官だという。 そこで今回は、「他の動物にあって、人間にはない器官」を集めてみた。(参考記事:「自らを飾る驚異の装飾系動物6選」、「見た目とキャラが違っている生き物6選」) 中には、思わず動物たちがうらやましくなるようなものもあるかもしれない。 発光器 魚は発光器を持ち、自ら光を放つことができる生きもののひとつ。中でも

    人間にはない動物たちの驚きの器官7選
  • 世界最小の鳥、ハチドリの驚異の越冬術

    米国カリフォルニア州のモロ・ベイ州立公園で風雨に耐えるアンナハチドリ。(PHOTOGRAPH BY DON JOHNSTON, ALAMY) 世界最小の鳥といわれるハチドリは、いかにもか弱そう。無事に冬を越すことはできるのかという質問が、ナショナル ジオグラフィックに寄せられた。 しかし実際のところ、「羽ばたく宝石」とも形容されるハチドリは、ダイヤモンドのようにタフな鳥なのだ。(参考記事:「羽ばたく宝石 ハチドリ」) 寒い冬になると、ハチドリの体は「エネルギーを節約するために、夜は深い睡眠状態に入ります」と、米国オレゴン州の生態学者アダム・ハドリー氏は言う。冬の間も北の地域にとどまる鳥たちは、毎晩「ミニ冬眠」に入り、日中は42℃だった体温が9℃まで急下降することもある。 心拍数も低下する。ルリノドシロメジリハチドリの場合、毎分1260の心拍数は睡眠時に50~180まで落ち込む。 ハチドリは

    世界最小の鳥、ハチドリの驚異の越冬術
  • 【動画】交尾めぐりユキウサギが高速連打の応酬

    英国スコットランドの雪原で殴りあいを繰り広げる3匹のユキウサギ(ノウサギの仲間)。一見、1匹のメスをめぐって2匹のオスが争っているようにも見えるが、ことはそう単純ではない。 「睾丸が見えないので、判断は難しいですが――こうした行動はたいていの場合、オスの交尾の誘いをメスが拒否しているところです」。米フロリダ州にあるマイアミ大学の生物学者、ダナ・クレンペルズ氏はそう語る。「おそらくこの場にいるのは2匹のオスと1匹のメスで、それぞれのオスがメスの気を引こうとしているのではないかと思います」(参考記事:「【動画】ペンギンの夫と愛人の熾烈な戦い」) ノウサギは通常、オス同士で争うことはない。オスのけんか相手はたいていメスで、その内容も他種のウサギに見られる激しい争いと比べるとかなり穏やかだ。(参考記事:「危険なデート、動物たちの過激な愛の形」) 先日YouTubeにアップされた先の動画についてクレ

    【動画】交尾めぐりユキウサギが高速連打の応酬
  • 火星から見た地球と月の写真をNASAが公開

    地球と月を1枚に収めたこの写真は、2016年11月にNASAの火星探査機マーズ・リコネサンス・オービターが地球から約2億500万キロ離れた場所で撮影したもの。(PHOTOGRAPH COURTESY NASA/JPL-CALTECH/UNIV. OF ARIZONA) 火星から撮った地球と月の写真を、NASAが公開した。地球から約2億500万キロ離れた火星の周回軌道で、NASAの探査機マーズ・リコネサンス・オービターがHiRISEと呼ばれる高解像度カメラで撮影したものだ。(参考記事:「高解像度カメラHiRISEがとらえた火星の素顔」) 写真は、地球と月の両方が見えるように、明るさを調整してある。HiRISEは赤外線と赤、青緑の3つの波長をとらえており、写真中、地球の真ん中の赤っぽく見える部分はオーストラリアで、その上に見えるのはアジアだ。

    火星から見た地球と月の写真をNASAが公開
  • 【動画】セイウチは鳥で遊ぶ、初の報告

    セイウチが海鳥に攻撃を仕掛けている様子はこれまでも確認されていたが、ロシアにほど近いチュクチ海のコリューチン島沖で行われた研究によると、そのうちの一部は、少なくともセイウチにとっては遊びなのだという。74回の観察のうち、鳥が死んでしまったケースは1回のみだった。 セイウチが遊び好きな動物だと聞くと、意外に思う人は多いだろう。専門家でさえ、体重が1.5トンもあるセイウチはアシカやアザラシと違って遊び心に欠けると考えていた。ところが、ロシアにあるサンクトペテルブルク大学の動物学者アンドレイ・ギルジョフ氏が共同執筆した論文によると、セイウチはこれまでほとんど研究されてこなかったために、そのような誤解が生まれたのだという。 そこで、ギルジョフ氏は同僚の動物学者カリナ・カレーニナ氏とともに2015年、ロシア極東のチュクチ海に浮かぶコリューチン島に1カ月間滞在し、セイウチの大群を観察した。浜に寝そべる

    【動画】セイウチは鳥で遊ぶ、初の報告
  • 第5回 消滅危機言語をなぜ守らなければならないのか

    最後に非常に素朴な疑問を。 消滅の危機にある言語を、なぜ守らなければならないのだろう。言語の多様性は、なぜ大切なのか。 いっそ、世界人類の言葉を、英語か何かの共通語に統一した方が、便利なのではないか。などという意見を言う人は少なからずいる。 そんな中、あえて、言語を守る意義とは? 国際的イニシアティヴをとるユネスコのウェブサイトを訪ねると、意外なことが書いてあった。 〈言語の多様性が減ると、生物学的多様性が減少する〉 もちろん、これは数ある理由の中の一つとして挙げられていたのだが、それにしてはトップページにでかでかとリンクが張られ、詳細なページが作られていた。最初、頭の中に疑問符が乱れ飛んだのだが、まあ、言っていることは理解できた。 その土地で培われてきた言語では、植物や動物についてきちんと区別されている。しかし、言語が失われると区別も失われる。どんな種があるのか分からなくなる。それを科学