新型コロナウイルス感染症対策についての1都3県テレビ会議を終え、記者会見する小池百合子東京都知事=都庁で2021年1月4日午後8時1分、長谷川直亮撮影 新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、首都圏で7日、再び緊急事態宣言が出された。これまで、感染者数が過去最多を更新し続けても、菅義偉首相や小池百合子・東京都知事らが予防徹底を求めても、街に出る人は減らなかった。なぜ「自粛」の呼びかけは私たちに響かなかったのだろうか。心療内科医の海原純子さんに聞いた。【五味香織/統合デジタル取材センター】 危機感のなさにじむ非言語メッセージ ――第3波の中、宴会中止など感染対策の呼びかけがありましたが、自粛の動きは広がりませんでした。なぜでしょうか。 ◆2020年春の第1波の時は、未知のウイルスへの危機感が相当強かったので、多くの人が外出を自粛していました。今回は「楽観バイアス」が働いていると思います。楽観バ