爆音を鳴らし、危険な走行をする暴走族。昨年の愛知県内最大の集団暴走日「9・26」を契機に、中署が1年以上続けてきた捜査が終結した。検挙人数は延べ75人で、近年の暴走事件では最多という。一方、暴走族の数は減り続け、昔とは形態も様変わりしている。 ブブン、ブンブン――。今年の9月26日。午後10時を過ぎたころ、名古屋市中区の千早交差点にエンジン音が響き始めた。約70人の警察官が警戒にあたり、パトカーの赤色灯が照らす。周囲の歩道には、暴走を見ようと200人を超えるやじ馬が集まった。 暴走バイクは、信号を無視して交差点内を旋回し、発煙筒をたいたり、パトカーに卵を投げつけたり――。警察の制止を振り切り、挑発するかのように走り抜けていく。やじ馬たちは爆音がする度に音がする方向へと一斉に流れた。 県内最大と言われる「9・26暴走」は、少なくとも10年以上前から続く。暴走で死んだ仲間を追悼する「命日暴走」