「温暖化より貧困への対策を」は正しい主張か? 〜 問題解決の優先順位を探る 2008年10月16日 環境国際情勢 コメント: トラックバック (0) (これまでの 石井孝明の「温暖化とケイザイをめぐって」はこちら) 貧困、疫病、災害などの問題よりも、温暖化は重要ではない。その対策は後回しにするべきだ——。世間でよく目にする、この考えは適切なものなのでしょうか。 「温暖化対策の重要度は低い」のか? 2004年からデンマークの統計学者であるビョルン・ロンボルグ氏が中心となり、世界の経済学者を集めて地球規模の問題の解決を提案する会議が開かれています。そして「コペンハーゲン・コンセンサス」という声明を毎年発表しています。 ロンボルグ氏はこのコラムでも紹介した温暖化・環境問題についてのオピニオンリーダーです。「温暖化対策をめぐる経済的な合理性を考えよう」と彼は主張しており、その考えに私は基本的に共感