団塊ジュニアの中心であり、これからの日本を背負って立つ“35歳”世代。しかし、超就職氷河期に苦しみ、リーマンショックの直撃を受けた彼らの多くは、収入が伸びず、定職に就けず、結婚できず、子どもを持つこともできないといった、厳しい状況に置かれている。安定した「普通」の暮らしすら望めないのが現実だ。 未来シミュレーションによれば、「35歳問題」を放置すれば、20年後の日本はゼロ成長、消費税18%、医療費の自己負担2倍、失業率10%超、年金30%カットという、「超コスト負担社会」になる。若い世代だけでなく、あらゆる世代が安心した暮らしができる日本をつくるためには、どうすればよいのか。 大反響を呼んだ「NHKスペシャル “35歳”を救え」に内容を大幅追加して単行本化。35歳のリアルがわかる、1万人アンケートの詳細結果も収録。 東京都内のある総合病院。髪に白いものが目立ち始めた1人の男が、待合室の