プロフィールバックナンバー 「カラフル」だけど地味なのよ2010年8月9日 筆者 小原篤原恵一監督=07年撮影 「カラフル」から、小林真(左)と彼が思いを寄せる後輩のひろか 母との間にはずっと気まずい空気が流れる DVD「河童のクゥと夏休み」(アニプレックス) 映画担当記者をして体得した、映画を紹介するコツというのがあります。映画の雰囲気と記事の文体を近づけること。高尚な芸術作品なら格調高い言葉遣いで、バカバカしい映画ならくだけた言い回しで、子どもに見てほしいなら易しくわかりやすく、日本情緒あふれる作品なら和語を使って、といった具合です。 例えば、売れないロックバンドを追ったドキュメンタリー「アンヴィル!」について書いた記事の出だしは、演歌番組っぽく「売れなくたって食えなくたってロック一筋30年、純情男二人組、バンド人生泣き笑い――」。ビリー・ボブ・ソーントンがダメ中年を好演したコメディー