「文書管理」というと、2005年4月に施行された「e-文書法」、2009年3月期の本決算から対象となる「日本版SOX法」などといった法令に対応した内部統制を思い浮かべる人が多いはずだ。もちろん企業にとって、こうした法令対応は待ったなしである。ある程度のコストがかさんでも対応するほかない。 ただ、“統制の文書管理”だけではコストもかかるし、現場の負担も増えるだけ。導入してはみたものの、生産性が下がって売り上げが落ちてしまった――というのでは、急速に悪化する経済情勢の中、企業を継続させるための内部統制が企業生命を脅かすという皮肉な結果につながりかねない。 そこで、2009年2月の総務特集は「紙、空間、時間 3つの無駄をなくす文書管理」をテーマに、統制一辺倒ではなく現場の生産性や効率を向上させる文書管理を考えてみたい。 なぜ現場からか 「客先から契約内容の問い合わせがあったんだけど、契約書どこか