入管法改正案の国会審議が山場を迎えている。1%に満たない難民認定率や上限のない収容期間、非人道的な外国人への処遇……。日本の入管行政に対しては国内外からさまざまな批判の声が上がっているが、改正案はこれら課題の解消につながるものなのだろうか。一昨年まで18年間、入国審査官として外国人の在留審査などに関わった元入管職員がインタビューに応じ、内部の実態について口を開いた。【金志尚/デジタル報道センター】 夕方、待ち合わせ場所に現れた元入管職員の木下洋一さん(56)はワイシャツにジャケットというフォーマルな格好だった。もらった名刺には東京都内にある行政書士事務所の文字。聞くと、行政書士の資格を持つ木下さんの現在の勤め先という。この日も仕事後だったが疲れた様子を見せず、「時間の制約はありませんから、いくらでも聞いてください」と物腰柔らかに言ってくれた。 …
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