厚生労働省の薬食審・薬事分科会及び医薬品第二部会の合同会議は7月20日、塩野義製薬の経口投与の新型コロナ治療薬候補・ゾコーバ錠の緊急承認の可否を審議し、「継続審議」とすることを決定した。5月に施行された緊急承認制度は、安全性が確認され、有効性が「推定」された場合に緊急承認されるが、委員からは現在の申請データでは有効性が推定できないのではないかなど否定的な意見が相次ぎ、現在、塩野義製薬が実施中の第2/3相臨床試験(T1221試験)の第3相パートで得られたデータを踏まえ改めて審議することになった。第3相パートのフルの結果は11月中にまとまる見通し。 厚労省はこの日の合同会議で、新型コロナの感染拡大の第7波が来ていることもあり、同剤に関して、「今後の感染拡大や既存の治療薬の効果が期待できない変異株が発生する可能性も含めたリスク・ベネフィットバランスの観点からの評価」を求めた。仮に緊急承認する場合