超高齢社会の現代において、家庭内で介護を担う「ヤングケアラー」の存在が注目されている。ヤングケアラーとは、家族にケアを要する人がいるため、家事や家族の世話、介護などを担っている18歳未満の子どものことだ。大人が担うようなケア責任を引き受けているがために、その影響が彼らの日常生活や学校生活にも及んでいることから、一刻も早い支援体制づくりが求められている。ヤングケアラーを調査・研究している成蹊大学文学部教授の澁谷智子氏に、ヤングケアラー支援の現状や、学校教育の現場で求められるヤングケアラー支援などについて伺った。 学びの場.com 日本で「ヤングケアラー」という言葉はどのように広まっていったのでしょうか。 澁谷智子(敬称略 以下、澁谷)「ヤングケアラー」はイギリスで生まれた言葉です。世界に先駆けてヤングケアラーの問題に取り組んできたイギリスでは、1980年代末からヤングケアラー調査や支援が行わ
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