東京六大学野球リーグの選手たちの出身校をみると、甲子園常連校や強豪校がズラリと並ぶ。早稲田や法政、立教、明治などはスポーツ推薦で入学する野球エリートが多いからだ。慶應はスポーツ推薦を実施していないが、強豪として鳴らす慶應高校をはじめとする内部進学組の安定感が心強い。こうした私立5校と比べると、スポーツ推薦も内部進学もない東大は断然に不利だ。しかし、これをはねかえそうと、東大野球部OB会では独自のスカウト活動を展開しているという(全2回の2回目/#1へ)。 前編記事<「慶応は…本当に嫌いですね」東大野球部のスカウトが語る“スポーツ推薦も内部進学もない”東大の努力>では、東大野球部のスカウト活動の概要を見てきたが、この後編では実例を紹介したい。東大野球部OB会がボランティアとして設置したスカウト事務局の部長で、東大野球部の元監督でもある浜田一志に聞いた。 「活動が実を結び、かつては1学年につき