カトリック帯山教会(熊本市)では、午前9時30分から年配女性や学生らが集まり、毎月第2土曜日に開催される「ふるさと元気子ども食堂」の準備が始まった。 スタッフの中心にいる青年は、この日の段取りをテキパキと説明し終えると、今度は早足で持ち場ごとにアドバイスを与え、会場を動き回る。そして11時スタートと同時に来場する子どもと、その親の対応に回った。 カレーライスやキッシュが振る舞われた食堂では、ビンゴ大会が行われており、子どもたちと一緒に大声を出しながら盛り上がる。 青年は、ヨーヨーすくい、綿菓子やかき氷を楽しむ子どもを見渡し、所在なげにしている一人ぼっちの子を見かけると「おなか、いっぱいになった? 一緒に遊ぼうか」と、小さな手をつないで、遊びの輪に入っていった。 昨年6月、高3のときに子ども食堂を立ち上げたその青年は、熊本県立大学1年の宮津航一さん(18)。 「最初は人が集まるか心配でしたが