橘髙淳(きったか・あつし)氏は、2022年シーズン終了までプロ野球史上最長となる通算38年間NPBの審判員を務め、じつに3001試合をジャッジした。これまで多くのスラッガー、安打製造機を見てきただろうが、なかでも印象に残った打者を5人厳選してもらった。 現役時代、通算2119安打を放った前田智徳この記事に関連する写真を見る 【3000安打は達成できた前田智徳】 プロ入り6年目の1995年、前田智徳選手(元広島)は右足アキレス腱を断裂。それがなければ3000安打をマークしたのではないでしょうか。単純計算でシーズン170安打を10年間打てば1700安打、続けて130安打を10年で1300安打となり、計3000安打ですから。 ふつうの打者ならファウルになる内角の球を、前田選手はバットを巧みに操って一塁線フェアゾーンに入れていました。「その球をヒットにできるのか」と、驚きましたね。そういうスイング