昨秋に大阪の某ホテルに宿泊した。そこは食材偽装が発覚して、大騒ぎになった渦中のホテルであった。ちょうど事件の一ヶ月後であろうか。そのときは何事もなく、平静に通常の営業が行われていた。今は、食材偽装のことなど遠い昔のように忘れ去られているが、わずか一ヶ月後にも、すでに遠い過去のできごとのようであった。 ホテル内のレストラン、デパートのレストラン、単独のレストラン、飲食店チェーンなど全国各地で問題が発覚し社会問題化したが、(各社の)自己申告の謝罪のみで、すべてが丸くおさまっているようである。「メニュー表記は法の対象外」とか「明確な基準なし」などと耳にするが、人の生命にも関わる食材がこれほどまでにも軽く扱われているとは知らなかった。 条件さえ満たせば、詐欺として刑事告発できるらしいが、「2万円払ったにもかかわらず、実際のコストが千円~2千円だった」との場合や、被害者の会が結成されて詐欺の因果関係