ロシアとウクライナ情勢がますます混沌としてきました。直近のウクライナ情勢はウラジーミル・プーチン大統領自身の想定をも超えており、それゆえにこそ、今後不測の事態も起こりかねないと筆者は考えます。 2014年3月末現在、ロシアはクリミア自治共和国の対露編入法的手続きを既に終了、今年末までに各種実務手続き(年金・福祉医療・教育等々)も完了予定と発表しました。 一方、オランダのハーグにて3月24日に開催された核安全保障サミットではG7も開催され、対露経済制裁が協議されましたが、対露経済制裁において欧米は必ずしも一枚岩ではないようです。 今回のウクライナ問題を理解するカギは? 第1のカギは、「エネルギー問題」です。各種報道ではまたぞろ、ロシアのガスプロムはウクライナに対し、天然ガスを政治の道具として使うであろうとの論評が横行しています。しかし、ロシアは天然ガスを政治の道具として供給停止したことはあり