3月24日、モスクワでの会談の際、握手するロシアのプーチン大統領(右)とフランスのルペン国民戦線党首(タス=共同) フランス大統領選第1回投票の結果に一番がっかりしているのはロシアのプーチン大統領ではないだろうか。一番大統領になってほしくない人物で、ロシアがサイバー攻撃などさまざまな妨害工作をしていたと伝えられたエマニュエル・マクロン前経済相(39)がトップで5月7日の決選投票に臨むことになったためだ。 実は、フランス大統領選の主要4候補の中で、マクロン氏はロシアの人権状況やウクライナ情勢に深い懸念を表明、「反ロシア、親欧州連合(EU)・北大西洋条約機構(NATO)」の立場を鮮明にする一方、残る3候補は程度に差こそあれ、すべてロシアとの対話を重視する姿勢を打ち出していた。 例えば、極右、国民戦線(FN)のルペン党首と極左系選挙連合のメランション候補はともに対ロ制裁解除を公約。ルペン氏は3月