新型コロナウイルスのワクチン接種について、政府は今月下旬から始めたい考えを示す。医療従事者や高齢者を優先させ、一般の人が続く計画。接種が順調にいけば、免疫を持つ人の増加で流行を抑える「集団免疫」を社会が獲得、常時マスクが欠かせない現在の暮らしは変わると期待される。免疫学の第一人者、大阪大免疫学フロンティア研究センターの宮坂昌之招へい教授はその時期について「うまくいけば2、3年後」と唱える。 【写真】将来は「マスクを着けなくても大丈夫な生活になる」と話す宮坂昌之氏 厚生労働省は1月20日、米製薬大手ファイザーから、年内に計7200万人分のワクチン供給を受けることで正式に契約したと発表。同社製は約4万3千人参加の臨床試験で95%の有効性を示した。 インフルエンザワクチンの有効性が「約30%から、高くても60%」とされるのに比べて高く、宮坂氏は発症や重症化を抑えるだけではなく「感染自体も防ぐ効果