アジアを走れ、次世代モビリティー モータリゼーションめぐる課題解決に向けて 交通事故、渋滞、大気汚染、温室効果ガス 中間層が厚みを増し、念願のマイカーを手に入れる人々が増えているアジア。急速な自動車の普及(モータリゼーション)は同時に、慢性的な交通渋滞や排ガスを原因とする大気汚染、交通事故などの社会問題を引き起こしている。「Connected(コネクテッド)」「Autonomous(自動運転)」「Shared/Service(シェア・サービス)」「Electric(電動化)」のいわゆるCASEは、アジアのこうした課題の軽減に新たな波をもたらそうとしている。 交通事故 世界保健機関(WHO)によると、2016年の交通事故死者数は世界全体で135万人だった。人口10万人当たりの死者数は世界全体で18.2人。これに対し、東南アジアでは20.7人と世界全体を上回り、地域別でアフリカに次ぐ多さだった