これまで3話を使って「技術的問題」と「適応課題」について解説し、適応課題を解決する手段として、米GEが1980年代後半に開発し全社規模で導入した「ワークアウト(Work-Out)」があることを説明してきた。 今回から、具体的なワークアウトの進め方を解説していく。 多くの方は、どのようにすればワークアウトによって、組織にある問題を発見して解決できるのだろうか?と疑問を持っていることだろう。例えば、「働き方改革」がうまくいかなかった方は、ワークアウトでも同じ失敗を繰り返すかもしれないと考えて、躊躇(ちゅうちょ)するかもしれない。 上の記事で私はワークアウトを、「『多様性の摩擦』を組織として取り入れることで、『適応』を加速させて、官僚的な体質を断ち切り、あらゆる組織の壁を打ち破り、社員の意識と価値観と行動に自己変革を起こし、組織の開発と個人の成長を加速するもの」と解説した。GEが、30年以上にわ