「父は寝たきりで祖母も高齢。高校時代、家族で唯一働ける僕のバイト代は時給850円だった」。非正規雇用が労働者の4割を占める中、そうした人々の生活に直結する最低賃金を現在の平均798円から全国一律で1500円に引き上げるよう求めるデモが13日、東京・新宿であった。中心メンバーで法政大4年の岩井佑樹さん(22)は、アルバイトで家族の生計を支え一時は進学も諦めかけた体験から、活動を続けている。【林田七恵】 【写真で見る】「1500円に」引き上げ求め若者がデモ 岩井さんが中学生の時、契約社員だった父が持病の悪化で失職した。しばらく家計を支えた母も疲れ果て、高校2年の春に家を出た。 同居の祖母が預金などから授業料を出してくれ中退は免れたが、父と祖母の年金では生活費と大学進学の費用を賄うことはできない。「貧困って、こんな普通になってしまうんだ」と衝撃を受けた。父の介護の傍らコンビニ店でアルバイトを
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