世界は『嘘だらけのヨーロッパ製世界史』でできている。アメリカは罪悪 感を正当化するため、他の国におせっかいをし続けなくてはいられない 2007年9月26日 水曜日 ◆嘘だらけのヨーロッパ製世界史 岸田秀(著) ◆世界は『嘘だらけのヨーロッパ製世界史』でできている 9月26日 岸田秀 改憲論議や第2次大戦前後の歴史論争に顕著だが、昨今、分かりやすい正義やスッキリした結論が求められがちである。ビジネスの世界も同様で、つい先日まで正義とされていたアメリカ式市場主義が、今は逆に格差社会を助長すると悪者にされつつある。そういった単純な善悪が求められる時にこそ、この本を薦めたい。 著者の岸田秀は30年前、『ものぐさ精神分析』という書を発表。同書はシリーズ化し、一世を風靡した。 フロイトの精神分析理論は一般的に個人向けのものと思われているが、著者はそれを国や民族のような大きな人間集団に当てはめる。人間は