【カイロ=大内清】エジプト暫定政権への批判を強めるトルコのエルドアン首相が20日、モルシー前政権を崩壊させたクーデターに「イスラエルの関与があった」などと発言。これに対し暫定政権のビブラーウィ首相は同日、トルコ側に強い不快感を表明するなど、クーデターを境とした両国関係の後退がさらに鮮明となった。 エルドアン氏は、自身のイスラム系与党、公正発展党(AKP)の会合で、エジプトのイスラム原理主義組織ムスリム同胞団を出身母体とするモルシー氏が失脚したクーデターに触れ、「背後には誰がいるのか? イスラエルだ」と断言するとともに、「その証拠も持っている」と述べた。同氏はイスラエルの対パレスチナ政策などに批判的なことで知られる。 この発言を受けてビブラーウィ氏は声明で「まともな人なら信じないたわごとだ」と反論し、「(トルコへの)我慢は限界にきている」と強く非難した。 トルコは7月のクーデター発生以降、同