2000年に作家としてデビューした時に2011年の自分をまったく予測できなかった。どのような自分になっているのか、いやそれ以前に、小説を書き続けているのだろうか……と。 なんと、私は書き続けているし、いま、最高の状態だ。混乱はあるが、書きたいものははっきりしている。今年、発表した作品は私の新境地であるし、これからこの方向性に向っていくことを確信させてくれた。いま、自分が関わっていること、やろうとしていることの全てがおもしろく、驚きとともにあり、あらゆる人と出会うべくして出会い、どのような問題も、無限の宇宙に広がる星座のように意味と物語を織りなし、ただ、書くというそれだけの行為によって死者も生者も含めたすべての魂と関係することができるとがわかった。 快感だ。関係するために書いている。コミュニケーションのために書いている。つまり、なにかを書くという行為は、私にとって、存在との戯れなのだ。精霊と
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