ブックマーク / kaikaji.hatenablog.com (5)

  • 『海角七号』を観たゼ! - 梶ピエールのブログ

    先日、台湾で空前のヒットを記録した映画『海角七号』を梅田の映画館で観た。 ストーリーや背景に関しては、トゥルバドゥールさんのブログ記事を参照。 この映画を表すのにぴったりくるキーワードは、「イケてない」これだろう。まず、エドワード・ヤン仕込みだというヤン・ダーシャン監督の演出は、エドワード監督のスタイリッシュな映像とは似ても似つかない、スキだらけでイケてないものだ。また、台湾で書いていたブログの記事がもとでスカウトされたという日人女優の演技もお世辞にもうまいとは言えず、イケてない。たかだか中孝介の前座を務めるために大騒ぎする、主人公率いるバンドの演奏もイケてない。町おこしのために美しい海岸でコンサートを企画する、映画の舞台である恒春の街の「中途半端な辺境さ」もイケてない。地元名産の酒も、ビンローも、少数民族の音楽も、人間国宝級の月琴も、すべてが台湾というローカル性を離れることができないと

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    tokyocat 2021/07/27
  • 中国思想における「絶対悪」と米中対立 - 梶ピエールのブログ

    vimeo.com 四連休の間、少し思うところがあって、4年前に講談社学術文庫に収録されたフランソワ・ジュリアンの『道徳を基礎づける』について、同書の訳者で、中国思想史の専門家である中島隆博と批評家の東浩紀が語り合ったゲンロンカフェのイベント映像(「カントと孟子が語り合うーー『道徳を基礎づける』講談社学術文庫版刊行記念トークイベント」)を視聴した(公開時には見逃していた)。 そして、その内容は現在のいわゆる「中国問題」を考える上でも示唆に富んでいると思ったので、そこで語られたことをベースに自分なりの考えをまとめてみたい。 bookclub.kodansha.co.jp 論じられた内容は多岐に上るが、個人的に現代の中国問題を考える上でとても重要だと感じたのが、後半部分で東によって提起された、中国思想における「超越性」と、そこで提起される「悪」の問題である。そこでの問題提起を僕なりに理解するな

    中国思想における「絶対悪」と米中対立 - 梶ピエールのブログ
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    tokyocat 2021/07/27
    「世の中、ほとんどのことは(純粋な)自由意志では決定できない」という自然主義的な世界観は、「世の中の憂うべきことのほとんどは、それぞれの「やむにやまれぬ事情」の複雑な絡み合いによって生じている」という
  • 悪の凡庸さについての報告:カンボジアのケース - 梶ピエールのブログ

    きちんとした感想を記すにはインドシナの歴史について知らなさ過ぎるわけですが。 ポル・ポト―ある悪夢の歴史 作者: フィリップショート,山形浩生出版社/メーカー: 白水社発売日: 2008/02メディア: 単行購入: 2人 クリック: 139回この商品を含むブログ (37件) を見る ポル・ポト。誰もがあの忌まわしい悲劇と結びつけてその名前を覚えていながら、彼が一体どんな人物なのか、自信を持って語ることのできる人はほとんどいないだろう。この分厚いを読めばポル・ポトという人物の具体的な像が浮かんでくるかというと、残念ながら必ずしもそうではない。読後も強く印象に残るようなエピソードや言動といったものがこの人物についてはそもそも乏しいからだ。書の大部分は、むしろ複雑極まりない第二次世界大戦後のカンボジア国内の政治状況やインドシナ半島を取り巻く国際情勢の解説などに費やされている。 もちろん、ク

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    tokyocat
    tokyocat 2008/02/08
    《おぞましい悲劇を引き起こしたのがヨハンのような特別な存在=モンスターではなく、徹底して「凡庸な理想主義者たち」であった》
  • 梶ピエールの備忘録。 - 高橋伸夫『党と農民―中国農民革命の再検討』

    これは、1930年代の、福建省南部および湖北・湖南・安徽における共産党根拠地における党活動の記録をひたすら丹念に読み込んでいくという、非常な地味な専門書だ。しかしそこから浮かび上がってくる当時の「党と農民」との関係は、現代の中国共産党の関係を考える上でも、とても刺激的で興味深いものだった。 初期の中国共産党が農村を支持基盤として勢力を拡大してきたことに疑問を投げかける者はいない。しかし、一般的には伝統に縛られ、新しい考えに保守的であるはずの農村においてなぜそのような勢力拡大が可能になったのか。もちろん、中国共産党の公式見解とは、高邁な理想に燃えた共産党員は常に規律正しく、貧しい農民の立場に立って悪い地主達を懲らしめ、貧農達に土地を分け与え、匪賊たちから村を守った。このような清廉さと公正さのため広く農民達の支持を得ることができた、というものである。しかし、現在では、共産党が勢力を拡大する過

    梶ピエールの備忘録。 - 高橋伸夫『党と農民―中国農民革命の再検討』
    tokyocat
    tokyocat 2007/05/09
  • 2005-06-23

    負け気分(21日のエントリ参照)に襲われながら何気なく『現代思想』の巻末の広告をめくっていて気がついたのだが、『ユリイカ』の6月の特集はムーンライダーズ(しかし今なぜ?)だそうで、こりゃ忘れんうちに手に入れにゃ、などと思っている次第。 しかし昔はこの二つの雑誌はもう少し似たような雰囲気をかもし出していたような気がするのだが・・いつからこんな風になったんだろう?なんか青土社内でも仲悪そう、というか話合わなさそうだな、この二つの雑誌の編集スタッフって(例えば『現代思想』の企画段階でウチダ先生とか小谷野敦に書いてもらおう、なんて話が出たりするだろうか?)。・・あくまでも想像ですけど。 というわけでしつこいですが、『現代思想』6月号の特集「<反日>と向き合う」について。まあ、いつまでも負け気分に浸っていないでやはりきちんと批判すべきところは批判しておかなくちゃ、という結論に達したわけです。 全部の

    2005-06-23
    tokyocat
    tokyocat 2005/06/25
    麦客からみ
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