全日空(ANA)のキャビン・アテンダント、井下敦子(いのした・あつこ)さん(59)が、CAとして国内初と思われる乗務3万時間を超えた。ANAは2月からCAの制服を更新したが、井下さんとしては6種類目の制服となる。今年還暦、そして3月には定年退職を迎えるが「まだまだ飛び続けたい」という。働く女性として過ごした日々は決して「晴天」ばかりではなかった。彼女の「コントレール(航跡)」を聞いてみた。【黒川将光】 【ピンクの制服でANA「ひなまつりフライト」】 ◇きっかけは「アテンションプリーズ」 井下さんは埼玉県浦和市(現・さいたま市)出身。中学生になった頃の1970年、テレビドラマ「アテンションプリーズ」が放映された。このドラマは日本航空が全面協力し、訓練生が国際線スチュワーデスになるまで描き、当時女の子たちがこぞって見た番組だ。それを見て「国際線のスチュワーデスになりたい」と強く思ったという
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