その日の夕食でのこと。さいたま市の和田龍一さん(仮名・41歳)は、小学6年生の長男がどことなく元気がないことに気づいた。妻にそれとなく問うと、「もらえなかったらしいの」と小声が返ってきた。そう、この日は2月14日、バレンタインデー。お気に入りの女の子がいたかどうかは知らないが、どうやら長男はチョコレートを1つももらえなかったことで少し気落ちしていたのだ。スポーツマンで成績も悪くない、朗らかなタイプの長男がなぜチョコレートをゲットできなかったのだろうか、と和田さんは考えた。 「ご子息がモテない理由はお父さんにあります。父親の責任は重大です」。こう即断するのは夫婦・家庭問題に詳しい東京家族ラボ主宰の池内ひろ美氏だ。 そんな! と和田さんは思わず絶句した。和田さんは休日に出歩くときも身なりはきちんとしているし、もちろん近所でトラブルなど起こしたこともない、だから自分のことで長男が友達から後ろ指を