「裏切られたと感じている労働者階級の人々を政界のエリートたちが説得できない限り、英国はEUから離脱するだろう」 2週間前にそう言ったのはオーウェン・ジョーンズだった。 二つに分断された国「おーーーー、マジか!」 という配偶者の声で目が覚めた。離脱だという。 子供を学校に送って行くと、郵便配達の仕事をしているお父さんがロイヤルメールの半ズボンの制服を着たまま娘を学校に連れてきていた。 「まさかの離脱だったね」と言うと、彼も「おお」と笑った。 彼とは昨日も学校で会い、EU離脱投票の話をしていたのだった。昨日の朝は 「残留みたいだね、どう考えても」「ああ、もうそんなムード一色だな」みたいな話を2人でしていたのだった。昨日、彼はこう言っていたのだった。 「俺はそれでも離脱に入れる。どうせ残留になるとはわかっているが、せめて数で追い上げて、俺らワーキングクラスは怒っているんだという意思表示はしておか
最新のEU離脱投票の世論調査の結果が出そろい、9社中5社が残留優勢、1社が離脱・残留同数と、相変わらず拮抗しているような感じだが、英国の最近の世論調査がいかにあてにならないかはスコットランド独立投票や昨年の英国総選挙で実証済みである。予断を許さぬ状況と判断した残留派の左派論客たちは、「英国のトランプ現象」とも呼ばれている労働者階級の離脱派たちに最後の説得を行った。 オーウェン・ジョーンズはわかりやすく離脱派が勝った場合に起こるシナリオを箇条書きにして動画で説明した。 1.保守党の右派がパワーを握る 2.総選挙の時期が早まる 3.労働者の権利が脅かされる 4.NHS(無料の国家医療制度)が脅かされる 5.公正な税制が実現しなくなる 6.EUからの報復措置 7.アンチ移民感情の高まり 8.世代間闘争 9.英国の解体 英国の労働者階級の中高年といえば、サッチャー政権時代以来の徹底した保守党嫌いが
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