政府は31日、「異次元の少子化対策」のたたき台を公表した。男性育休の取得率向上策や児童手当の支給対象の拡大、高等教育の奨学金の拡充などを盛り込んだ「加速化プラン」を示し、今後3年間で集中的に取り組むとした。また、財源確保を巡り、政府は社会保険料を引き上げる検討に入った。年金・医療・介護・雇用の4保険のうち、公的医療保険の月額保険料に上乗せする案が有力だ。 公的医療保険は会社員や自営業者らで加入する保険が異なり、それぞれに上乗せした上で少子化対策の財源として拠出することを想定している。会社員らの健康保険は保険料が原則労使折半のため、企業の負担も増える。さらに、介護保険料を引き上げ対象とする案もある。政府内では、社会保険料の引き上げでまず数千億~1兆円程度を確保し、歳出改革などもあわせて段階的に予算規模を拡大していく構想が出ている。