経済協力開発機構(OECD)と世界貿易機関(WTO)が16日に発表した、付加価値の流れを追う新しい貿易統計(Trade In Value-Added database)によると、日本の最大輸出相手国は米国となることが分かった。 「日本の最大の取引相手は中国」という認識を払拭する興味深い統計である。 この「付加価値貿易」の統計では、どの国で生み出された付加価値が、どの国で最終消費されたかが分かる。例えば、日本から中国に180ドル相当の部品を輸出し、中国で完成させてアメリカに300ドルで輸出したとする。従来の統計では、日本が中国に180ドル、中国がアメリカに300ドル輸出した計算になる。しかしこれが「付加価値貿易」の統計では、日本がアメリカに180ドル、中国がアメリカに120ドル輸出したと計算する。 中国は部品を輸入して組み立て、最終製品を輸出する仕組みで貿易額を増大させてきた。2009年には