「国防をかっこいいと思っていること自体、かっこ悪い」――。 映像作家として、数多くのミュージシャンらのプロモーション・ビデオを手がけてきた、Yellow Brain代表・丹下紘希氏が、2015年9月4日、「SEALDs」の国会前抗議行動でマイクを握った。 丹下氏は、2001年の9.11米同時多発テロの直後にも、反戦のメッセージを伝えるため、スペースシャワーTV(SSTV)で非商業広告を出した。広告収入に頼るマスメディアが、スポンサー企業への配慮から自由な報道を展開しない傍らで、丹下氏は自らの意思を示したのだ。丹下氏は、「知らない間に自分が加害者となっている、その方がよっぽど怖い」と語る。今回の抗議行動への参加も、その言葉に表れた衝動に突き動かされたからこそであろう。 表現者として、また、いち大人として、平和の意味を真剣に考え、安倍政権の怖さをストレートな言葉で訴える丹下氏のスピーチは、この