尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件の映像が流出した事件。この機密情報漏洩問題で連想したのは、もちろんウィキリークスのことだ。 日本政府は漏洩したのは誰かをつきとめるために躍起になり、マスコミはそれを報道するばかり。だが、ウィキリークス体験に洗われたアメリカから見ると、「もし日本にもウィキリークスのようなサイトがあれば、国民の議論はもっと先に進んでいたのではないか」と思えてならない。 ウィキリークスはご存じのとおり、今年7月と10月の2回にわたり、合わせて50万ページにもおよぶアフガニスタン、イラク両戦争の戦闘ログ(記録)を公開した国際的な内部告発サイト。 その特徴は、身の危険を冒してリークを行う政府や企業の内部告発者を護るために、情報通信経路の随所に暗号化の技術を埋め込み、実際にその情報がどこから流出されたのかをわからなくしてしまうことである。サーバーも世界数か国に設置し、特定のロケーショ