岩手県の獣医師らでつくる「被災動物支援隊いわて」は25日、東日本大震災で犠牲になった動物の慰霊祭を陸前高田市で開いた。震災から1年が経過したのを機に、公にしにくかったペットを失った悲しみを共有し、新たな一歩を踏み出してもらおうと企画した。 慰霊祭には約100人が参列。遺族代表の大船渡市の佐藤純子さん(42)は「二度と災害でペットや飼い主が悲しむことがないようにしたい」と述べた。祭壇には犬や猫の写真やメッセージが置かれた。 県獣医師会は、岩手県内で犠牲になったペットは犬だけでも4千匹を超えると推測している。 犬や猫計5匹が津波で流された陸前高田市の福田操さん(53)は、震災後に飼い始めた犬と参列。「今まで何もできなかった。やっと供養できた」と涙目で話した。