大きさ0・5ミリ未満の早期乳がんを、電磁波を使って鮮明な画像に映し出すことに成功したと、大阪大学などのチームが発表した。現在は細胞を染色する必要があり、診断まで数日かかっているが、素早い診断に結びつく可能性がある。新しい診断機器の開発にもつながるという。 【グラフ】過去2年間の年代別乳がん検診受診率。厚生労働省は40歳以上の女性に対して2年に1度、検診を受けることを推奨している。 チームは「非線形光学結晶」と呼ばれる特殊な結晶にレーザー光を当てると、電磁波の一種で、光と電波の中間ほどにあたる「テラヘルツ波」が発生する現象に注目。結晶の上に乳がんのサンプルを置いて下からレーザー光を当て、サンプルを通り抜けたテラヘルツ波を画像に撮ると、0・5ミリ未満の乳がんをはっきりと識別できた。また、早期の乳がんと進行した乳がんを見分けられた。 乳がんは、がん細胞が乳管・小葉の中にとどまる場合に「ステージ0