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ブックマーク / mayorofsimpleton.seesaa.net (3)

  • 第48回 高校生物のお決まりの問題: 言いがかり高校生物

    さて、前回の続きです。2009年度の東京女子大の入試問題を再度書いておきましょう。 細胞の核の中には遺伝子の働きをするDNAが存在する。DNAは2の鎖がらせん状に結合した形となっている。それぞれの鎖は3種類の分子が繰り返し結合したもので、構造は単純である。ただし、そのうちの1種類には、さらに形は似ているが働きの異なる4種類の分子があり、鎖における(エ)その配列の仕方が遺伝子としての働きを決める。その配列は・・・(以下略) 問4 (エ)について、遺伝子として働く配列は理論上何通りあるか。 (以下略) 何と恐ろしい問題でしょう。遺伝子の塩基配列の組み合わせの理論値を問われていますが、想像もつきません。天文学的数値になるとか言う以前に、何の何乗になるといった計算すらできません。 まず、遺伝子とは何かということを明らかにしておきましょう。 そこで、高校生物の教科書で遺伝子を調べてみると、奇妙なこ

    tomoya5
    tomoya5 2014/08/15
  • 第47回 DNAの数え方: 言いがかり高校生物

    DNAは2のデオキシヌクレオチド鎖が相補的な塩基対をなして水素結合により緩く結びつき、二重らせん構造をとっています。今や常識の話ですが、ジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックがそのモデルを提唱するまでは、どのような立体構造をしているのか実に様々な分子構造モデルが考案されました。ワトソンとクリックがそのアイデアを生み出す根拠となったのが、ロザリンド・フランクリンが撮影したDNAのX線回折像の写真でした(ワトソンとクリックはこの写真を盗み見したとか、いやそうじゃない、といった生臭い話が伝わっています。DNAの構造が明かされるまでの経緯と研究者たちの人間模様は、福岡伸一氏の『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書、2007年)に書かれています。非常に面白いので一読をお勧めします)。 この写真は教科書や図説にも載っているので見たことのある人も多いと思いますが、2細胞期に分割されて櫛板が4枚だ

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    tomoya5 2014/08/05
  • 第41回 細胞群体は多細胞生物か?(再考): 言いがかり高校生物

    以前に細胞群体について議論したことがありますが、ブログの中で閲覧数が多いページの一つです。細胞群体は生物学的に興味深い生物で、身近な場所に生息しているのですが、なじみがないと言う人が多いでしょう。「ボルボックスって知ってる?」と高校生に訊いても「全く知らない」という生徒がほとんどです。いったいどんな生物?と疑問に思っても、高校の教科書や参考書レベルでは詳しく書かれていません。それどころか、ますます分からなくなってしまいます。これは単細胞生物なのか多細胞生物なのか?どちらでもないとはどういうことなのか? そこで、細胞群体について再考してみたいと思います(第5回、第6回、第7回もご参照ください)。みなさんのモヤモヤを解消する手助けになれば僥倖です。 一般に、生物は単細胞生物と多細胞生物に大別されます。単細胞生物は1個の細胞で個体として完結しており、独立して生活できます。一方、多細胞生物は複数

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    tomoya5 2014/04/13
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