日本で「国民病」ともいわれる花粉症は米国や欧州などでも増加傾向にある。地球温暖化で花粉を飛ばす植物の開花期間が延び、花粉の量が増えていることが原因の一つとみられ、患者は今後も増える勢いだ。 花粉症は米国、カナダや英国、南半球のオーストラリアにもあり、患者は国民の15~25%程度。約20%が花粉症とされる日本とあまり変わらない。 米国立アレルギー感染症研究所によると、米で花粉症の最も大きな原因はキク科の植物ブタクサ。夏の終わりから初秋にかけてが花粉のピークで、国民の15~20%が花粉症とみられる。 世界保健機関(WHO)などが昨年10月に発表した報告書は、環境と生活様式の変化が花粉症増加を助長していると分析。温暖化により欧州全域で植物の成長する季節が長くなり、大気中の花粉の量も増えていると指摘した。(共同)