母親にとって、同じ子どもでも、娘と違って息子は特別な異性の存在なのかもしれない。だが、それは行き過ぎると子どもへの愛着ではなく、心理的、性的な虐待へと繋がる歪んだ愛情表現となる。そんな息子を溺愛してやまない「ムスコン(息子コンプレックス)」母の存在が近頃、目立ってきた。 このムスコンとは、子どもが母親に強い愛情を持つ「マザコン」、姉や妹の場合だと「シスコン」という言葉から派生した造語だそうだ。その発祥はフジテレビ系の情報番組からだという。 東京都に住むアイコさん(38)もそんな「ムスコン母」のひとりだ。6歳の娘と4歳の息子、2人の子を持つ母親でもあるアイコさんは、10歳年上の夫とは最初の子である娘の出産以来、ずっとセックスレスの状態が続いている。息子は不妊治療の末、体外受精で授かった。夫とはセックスをしたくなかったための選択だ。決して健全な夫婦関係とは言えないが、家族仲はとてもいいという。