←前半へ戻る ●中村征宏氏の講演「ナール&ゴナ 発想と制作」 11時からは書体デザイナー・中村征宏氏による講演があった。 司会進行は杏橋氏。しばらくは杏橋氏による解説が続く。 ナールが発売されたのが1972年。それ以前の和文書体の状況について。 1924年に写真植字機が発明された。これから約50年間は、明朝体・ゴシック体・教科書体というような基本的な書体しかなかった。 その当時、1964年に写研で初めて制作した書体見本帳の実物を披露される。この頃は「写真植字機研究所」という名称だった。 写研初の書体見本帳『写真植字』(1964年) 書体は当時の社会情勢を反映していて、横太明朝体はテレビ用として開発され、走査線を考慮して横画を太く設計されたものだった。石井丸ゴシック体は機械の銘板のために作られた。太教科書体はNHK教育テレビの開局に合わせ、テレビ放送用の教科書体ということで作られた。ミキイサ