銀行大手の三菱UFJフィナンシャル・グループと三井住友フィナンシャルグループが、今年度末までに系列企業が行う派遣事業から撤退する方針を固めたことが23日、分かった。労働者派遣法の改正で、グループ内の派遣会社から系列各企業への派遣割合が8割以下に規制されたためで、両グループは同法に抵触する恐れがあると判断。在籍する派遣社員計約1万8千人について、順次直接雇用に切り替える見通しだ。 グループ内派遣の規制を強化した改正法施行後、大手企業グループの派遣事業撤退が明らかになるのは初めて。今後、他の企業グループでも同様の動きや事業見直しなどが進むとみられ、厚生労働省は労働市場や雇用環境などへの影響を注視するとしている。 三井住友は、グループ傘下のSMBCスタッフサービスが銀行本体に約7300人、グループ全体で約1万人の社員を派遣している。グループ外への派遣実績はほとんどなく、来年1月までに全員を派