27日閉幕した主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、市場の安定化を目指し「すべての政策を総合的に用いる」との共同声明が採択された。各国が危機感を共有して対応にあたる姿勢を示したことは、市場に一定の安心感を与えたとの評価が挙がる。一方、「相場への影響は限定的」(大手証券)との声もあり、年明け以降波乱が続く世界市場が、どう反応するかが注目される。 G20の共同声明について、大和証券の高橋卓也日本株シニアストラテジストは「各国があらゆる手段を尽くすと協調姿勢を打ち出したことは、市場への追い風になる」と評価。一方、野村証券の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテジストは「今後は、株安の要因になっている原油安に対して産油国がどう対応するかが注目される」と指摘する。 世界市場は年明け以降、中国経済の減速懸念や原油価格の下落によるオイルマネーの株式市場からの引き揚げなどにより、