9月10日の正午過ぎ、茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊。家々や車は押し流され、住民が孤立した。救出に向かったのは自衛隊だった。自衛隊幹部が言う。 「朝9時すぎに茨城県知事から災害派遣要請があり、茨城や東京、千葉、栃木の自衛隊基地から隊員が救助に向かいました。電柱にしがみついた男性やペットとともに家の屋根で救助を待っていた夫婦がいた三坂町で救助にあたったのは、東京・立川駐屯地から急行した第1師団飛行隊のヘリ部隊でした。ところが、現地では救助活動を妨げかねない意外な事態が起きました」 ヘリから一本の命綱だけで救助者へ向かう隊員の姿は、テレビ東京を除く全キー局が中継した。 「三坂町の現場に一番乗りし、14時20分頃に電柱にしがみつく男性を見つけたのはNHKとフジテレビの中継ヘリ。それから、各局とも“あの男性の映像を撮れ!”と号令が出て、テレ朝、日テレ、TBSのヘリも現場に向かいました。それだけじ