3人で自炊していた炊飯器にご飯を残したまま、西村さんは姿を消した。今は使われなくなって、コードが取っ手に巻かれていた=東京都板橋区、遠藤真梨撮影 「年越し派遣村」を出た3人の共同生活は、3カ月足らずで終わった。こつぜんと姿を消した同居人。共に職探しをして、食卓を囲んだ毎日は、あっけない終わりだった。残された2人に、落胆とも怒りとも言えない思いが残った。 大さん(32)、ヒロさん(35)、西村さん(41)が共同生活を始めたのは、派遣村を出てすぐの今年1月17日。村で知り合い、「3人でやっていこう」と話し合った。 生活保護を受け、東京都板橋区のアパートに隣同士、1人1部屋ずつ借りて始まった新生活。一番年上の西村さんの部屋に皆が集まり、パソコンを使って一緒に仕事を探し、夕食をともにした。 「一緒にいると食費も助かるし、仕事探しも相談できる」と励まし合った。 西村さんが食事作りの担当。ド