日本人はクジラを食べることで知られている。 が、実際のところはほとんど食べてないのが実情だ。戦後、食料のない時代には手に入りやすい食料としてポピュラーな存在だったものの、国際捕鯨委員会(IWC)で捕鯨が制限されるようになってからは流通量が激減し、高級食材・珍味というポジションになった。私も、親から話を聞いたことがあるぐらいで、実際に食べたことはなかった。 ところが、関東から長崎に引っ越したら(10年ほど経つが)、スーパーの鮮魚コーナーに普通にクジラが並んでるではないか。街にはクジラ専門店まである! つまり、クジラ食文化は地域によってかなり大きな差があることを知った。場所によっては今でもけっこうメジャーに食べられているのだ。 ということを、日本人でもけっこう知らない人が多いんじゃないだろうか(私がそうだったように)と思ったので、そのあたりのことを書いてみます。 (T・斎藤)