北村泰三中央大学名誉教授は、出入国在留管理庁(入管)が難民ではないと認定した外国人が不服を申し立てた際に再審査する、難民審査参与員を務める。 低い日本の難民認定率とどう闘ってきたのか。北村氏に聞いた。【聞き手・須藤孝】 ◇ ◇ ◇ 最初からしっくりこなかった ――どのような仕事なのでしょうか。 北村氏 2015年度から5年務め、20年度は在外研究のため休みましたが、21年度から再開し、現在も続けています。 15年度からの5年間と、それ以降は違いがありますが、1回2件を月に2回、計月4件の面談が基本です。5年間で計230件ぐらいでしょうか。 審査は3人のチームでやります。最初の5年間は同じメンバーでした。3人で一致して認定すべきだという意見書を出したのは5年間で1回しかありません。 ――北村さんは個別に意見書を出してきたということですね。 ◆最初に担当した案件で、私は人道的配慮による在留特別