満足度★★ 付箋数:17 1995年4月、為替レートは1ドル80円を割り込み、 当時の史上最高値、79.75円をつけました。 この時、大蔵省国際金融局長に就任した榊原英資さんは、 積極的に為替介入を行い、4~5ヶ月で円を100円台に 戻すことに成功しました。 その後、ドル円の流れは大きく変わり、 1998年の147円台まで続く、円安のトレンドを作りました。 この歴史上、最も成功した為替介入の仕掛け人として、 榊原さんは「ミスター円」と呼ばれるようになりました。 それでは、現在の1ドル80円前後の為替レートを、 「ミスター円」こと榊原さんは、一体どのように見ているのでしょうか? 本書には、次のように書かれています。 「たとえいま私が財務省に戻ることになっても、 かつてのように為替介入をすることはないだろう。」 榊原さんは、その理由を2つ挙げています。 「一つは、現在の為替水準は、正しい意味で