ブックマーク / mattune.hatenadiary.org (12)

  • 天空の城ラピュタと未来少年コナンについて - まっつねのアニメとか作画とか

    先日、藤津亮太さんの「アニメを読む」を聞きに行った。 題材は『未来少年コナン』 言わずと知れた宮崎駿による傑作TVアニメだ。 今回聞きに行ったのは、 スタジオジブリの宮崎駿というものを先に知っている世代として、 『未来少年コナン』をリアルタイムで見ていた世代の目線というものに興味があったからだ。 収穫は色々とあったが、私の中で一番大きかったものは ラピュタとの比較からみたコナンという切り口、 そしてそれが世代によって違うのではないか、 ということだ。 ●宮崎駿にとっての漫画映画 ラピュタとコナンの比較の上で重要なのが、「宮崎駿にとっての漫画映画」。 漫画映画というのは、それ自体にはあまり意味はなくある種政治的な言葉だが、 宮崎駿にとっては、意味のある言葉だったようだ。 宮崎駿の発言などを総合すると 漫画映画性は 1、説得力を持ちつつも、ルール破りな嘘 2、秘めている願いや憧れを呼び起こす理

    天空の城ラピュタと未来少年コナンについて - まっつねのアニメとか作画とか
    toronei
    toronei 2014/09/23
  • あいうら11話のあれは、ただのカメラマップではなく、多段背景(あるいはキャラ奥ブック)のフォロー - まっつねのアニメとか作画とか

    だ、というのが、審美眼に難ありの私の結論です。 問題のカット↓ まず、注目してほしいのは、この電柱 電柱のポイントは 1、電柱はそれより後ろの背景と独立した動きをしている (=電柱の隠れる背景も全部描いてある) 2、電柱は拡大しながらフォローしている。 ということです。 つまり、カメラマッピングで動いているように見せてるのではなく、 明らかに「背景の前を動いている」のです。 これは、一種のブックでしょう。 来、ブックとは「キャラクター(=セル)の前にある背景美術」なのですが、 この場合は、間にセルを挟まずに、 背景美術が多段になっていると考えられるわけです。 この背景多段を感じさせるものとしては左側の石垣も同様です。 カット頭では、「見えていない部分」がカット尻では見えています。 カメラマッピングでは、「CGガイド」にしたがって絵を「引き伸ばす」ことは出来ますが、 描いてない部分を見せる

    あいうら11話のあれは、ただのカメラマップではなく、多段背景(あるいはキャラ奥ブック)のフォロー - まっつねのアニメとか作画とか
    toronei
    toronei 2013/06/26
  • あいうら11話で凄いことやってる - まっつねのアニメとか作画とか

    あいうら11話。 これ! おっと間違えました。 いや、このカットも凄いんだけど、(恐らく小木曽さん) それよりも11話はこのカット! 動いてるんですよ、背景が! 最初、何が起こっているのかわかりませんでしたね。 背景が恐らく3段かそれ以上になっていてそれをそれぞれ動かしているのでしょう。 劇場版ウテナの動く校舎に近いですが、 あれよりも、もっとゆっくりと、しかもパースに合わせて動かしているように見えますね。 技術的には、CGガイド付きのレイアウトで背景を作って、 それをCGガイドに従って撮影で動かしているのかな? 傘もCGですし。 今はCGガイドレイアウト・写真レイアウトも多いですが、 その場合は、そのリアリティに合わせて背景自体も写真風のリアリティが高いものがほとんど。 このあいうら11話の、「絵」としての魅力を残したまま、それをCG的に動かすというのは、 まさに「ギャップ」の発想、で

    あいうら11話で凄いことやってる - まっつねのアニメとか作画とか
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    toronei 2013/06/21
    このアニメ背景動画すげえよね。
  • 藤津亮太さんの『逆シャア』講座に言ってきました。その1 - まっつねのアニメとか作画とか

    逆シャアなら行かねばなるまい、ということで行ってきました。 藤津さんは私とは違って、「作品そのもの」を最重要視した見方をするので、 それが私にとっては新しい発見というか、私の「作り手と作品の関係性」を重視した見方からは 出てこない考え方が多くて面白いです。 さて、まあその新しい発見は後で何か書くとして、 藤津亮太さんが「これはいまだに謎なんです」と言っていた 「なぜサイコフレームの光はチェーンの死から始まるのか」という部分について、 ちょっと考えてみる。 私としてはあれは「生贄」かな、と思っています。 サイコフレームの光というのは、人類の革新の光であって、 そのためには生贄が必要なのです。 花が実を結ぶために散るように、何かを成し遂げるには犠牲は必要です。 シャアというのは、それがわかっていて、 世紀の大虐殺者になろうとも人類の革新のために色々な犠牲を出しているわけです。 それに対してアム

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    toronei 2013/06/17
  • メディアの違いを理解せよ - まっつねのアニメとか作画とか

    「メディアの違いを理解せよ」とは生徒会の一存1期1話の台詞でよくギャグのように使われるが、 この台詞はそんな軽いだけのものではない。 生徒会の一存1期監督の佐藤卓哉さんは、 元々は原画マン出身。 最初はアニメーターとして活躍し、そこから演出・コンテマン、そして監督へ。 さらにそれでは飽き足らずに脚家・シリーズ構成としても活躍している。 こういった例はそんなに多くはない。 宮崎駿さんと吉川惣司さんくらいのものではないだろうか。 つまり、アニメの主要工程を押さえた上での 「メディアの違いを理解せよ」 という言葉なのだ。 ではメディアの違いをどう考えるのか。 それが顕著に現れる部分についての話をしよう。 顕著に現れる部分、 それは「モノローグ」だ。 小説漫画とアニメではこのモノローグの意味合いがまったく違う。 小説漫画というのは時間を支配していない。 1行、1ページあるいは1コマが具体的に

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    toronei 2013/01/08
  • 声優を聴く三つの要素 - まっつねのアニメとか作画とか

    アニメにとって欠かせない要素、声優。 この声優を視聴者としてどう見れば、いや聴けばいいのか。 その物差しを考える。 最近の声優を計る物差しは ・容姿 ・歌唱力 ・(ラジオやイベント等における)トーク力 などという、およそアニメにおける声優の役割と無関係な要素が使われている。 声優が顔がよくてもアニメには関係し、歌唱力もトーク力も声優の業に必要な能力ではない。 にも関わらずこのような要素で声優を計りにかける 「声優オタク」が多く居る。 その結果 「声優は究極的にはアニメに出演する必要はない」 などという支離滅裂な言説すら飛び出してくる。 ここで、私の考える 「視聴者が聴く上で重要な声優の要素の大区分」を提唱しよう。 1、声質 2、発音 3、演技力 もちろん、「演じるが学ばねばならないこと」はもっと多く存在するが、 分かりやすい部分のみ抽出した。 ○まず、1の声質。 これはもっともわかりやす

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    toronei 2012/09/19
  • 出崎統の源流としての杉井ギサブロー〜出崎・ウテナ・哀しみのベラドンナ - まっつねのアニメとか作画とか

    akitaさんのところでいきなりベラドンナの名前を出しても、 そりゃあ、俺の世界での常識は伝わらないよなぁということで書いてみる 杉井ギサブローという演出家がいる。 有名作品は「タッチ」とか 最近だと「あらしのよるに」とか いまだにバリバリの現役のアニメ監督だが、 虫プロの創設メンバーとして 戦後アニメの最初期から活躍している人物でもある。 そんな虫プロに入ったのが出崎だ。 虫プロの採用は応募約500人に対して合格3人というとてつもない狭き門。 そこで出崎を合格させたのが杉井だという有名なエピソードがある。 杉井は出崎の貸漫画を読んでおり、 出崎の採用を強く推したという。 その後の杉井ー出崎は師弟のような関係になる。 出崎が演出というものを始めたのも この杉井の会社・アートフレッシュに移ってからのこと。 アートフレッシュで出崎は 杉井監督作品である「悟空の大冒険」や「どろろ」でその演出と

    出崎統の源流としての杉井ギサブロー〜出崎・ウテナ・哀しみのベラドンナ - まっつねのアニメとか作画とか
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    toronei 2012/08/18
  • 最近のアニメオタクは本当に面白いアニメは隠すから信用ならねぇ - まっつねのアニメとか作画とか

    karimiさんが http://d.hatena.ne.jp/karimikarimi/20120606 でアニメ考察ブログが減ったきたとか、 あるいは http://d.hatena.ne.jp/thun2/20120607 みたいな目立ってないだけど、とか http://blog.livedoor.jp/anipression/archives/51346687.html で言ってる「逼塞感」とか まあそういう話があるわけですが。 そもそも、最近のアニメオタクは、当に面白いアニメを隠してると思うんだよ。 なんか、まとめブログとかで盛り上がったアニメを取り扱ってるように見せかけて 影で当に面白いアニメを隠れて楽しんでるんです 仕事とか忙しくて、今期はあんまりアニメを見られなかったんですが、 やっと時間が出来たんで観てみたんですよ。 で、色々観てみたんですがね、 今期一番面白いのは、

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    toronei 2012/06/09
  • 「何をやるか⇔どうやるか」と「マッチング⇔ギャップ」 - まっつねのアニメとか作画とか

    例えば、イノセンスだ。 イノセンスの「絵が気持ち悪い」という意見があったとする。 リアルさが気持ち悪いレベルまで来てしまっている、と。 しかし、その一方でイノセンスという作品と「気持ち悪いほどリアルな絵」はマッチングしている。 「義体」という設定的な面でもそうだし、押井監督のテーマである「虚構と現実」にも合っている。 つまり、イノセンスの「絵」は「どうやるか」という点においては、 まったくもって理に適ったものなのだ。 これは同じことが今敏監督作品にも言える。 作品のやりたいことと、その表現方法がマッチングしている。 もし「気持ち悪い絵」を問題があるとするならば、 一つとしては、それは絵自体に問題があるというよりも、 「作品」がやろうとしていること自体に問題があるということになる。 そんな気持ち悪い絵を要求するような作品を作るな、と。 でも、それは言っても仕方のないことのような気もする。 一

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    toronei 2012/05/22
  • (エイプリルフール)『ひだまりスケッチ』の問題点 カラー原稿のモノクロ化問題 他作家の例 - まっつねのアニメとか作画とか

    ※この記事はエイプリルフールネタとして、karimikarimiさんと交換アップしたものです。 なので、以下の記事はkarimiさんの記事で、karimiさんのところのが俺の記事なります。 みなさん、わかりましたか? もうね、『雑誌掲載時はカラーでした』ってネタ見るの嫌だ。我儘かもしれんけど、作者の表現したいことを切り捨てるってな勿体無さすぎる。 Twitter / @FlowerThief ひだまりスケッチのページは1/5ぐらいはカラーだから単行すごい微妙なのよね。所有欲が満たされない。きららキャラット購入してた理由の動機の一つで、スクラップにしてたり。 Twitter / @wakarahenn 私は『ひだまりスケッチ』が大好きです。上の写真であるように、単行も全て持っていますし、きららキャラットの購読もほとんど『ひだまりスケッチ』の為と言っても過言ではありません。そんな、私ですが

    (エイプリルフール)『ひだまりスケッチ』の問題点 カラー原稿のモノクロ化問題 他作家の例 - まっつねのアニメとか作画とか
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    toronei 2012/04/02
  • アニメオタクにとって問題なのは、タコツボ化しすぎてる事じゃなくて、十分にタコツボ化してないことだと思う - まっつねのアニメとか作画とか

    なんかアニメオタクはタコツボ化してる、 みたいなことを言っているのをよく聞く。 いかにも日人的な発想だよなぁ なんつーの? 「日企業はスペシャリストよりもゼネラリストを好む傾向がある」 みたいな、ね 教科書的な分析にはそう書いてある。 その一方で、ビジネスとか自己啓発みたいなのには 「スペシャリストになれ!中途半端な器用貧乏にはなるな!」 みたいなことが書いてあるわけだ。 でさ、タコツボ化っていうのはつまりは細分化・専門化なわけですよ。 前に 「タコツボ化はネット世代の特有の現象」とか書いてるのを見たことがあるが、 意味がわからんw 世の中の学問のほとんどはネット以前から細分化の一途だろうに。 医学だって、専門はめちゃくちゃ細かくなってるし、 物理だってそう。 経済学だって、 計量経済学だの数理経済学だの環境経済学だの産業経済学だの その他、もうわからんくらい色々あるわ 学問だけじゃ

    アニメオタクにとって問題なのは、タコツボ化しすぎてる事じゃなくて、十分にタコツボ化してないことだと思う - まっつねのアニメとか作画とか
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    toronei 2011/08/16
  • ウテナについて思う事 - まっつねのアニメとか作画とか

    諸君、私は少女革命ウテナが大好きだ でも、じゃあ少女革命ウテナの何が大好きなのか。 ウテナの物語的なテーマというものは あの当時としては新しく、今となっては古い。 ウテナのテーマは誤解を恐れずに言えばこの二つ 1、自立 2、外部への志向 これはセーラームーンへのアンチテーゼであり、 かつエヴァンゲリオンのアンチテーゼでもある。 これを1997年の時点で打ち出したのは エヴァ以降という括りの中では先駆けであったと思う。 00年代以降は、 「管理社会はダメだ、安全な管理よりもたとえ辛く困難でも外に出て自分の力で生きていこう」 みたいな作品が増えていって、 アニメもラノベもシリアスなのはそんなのばっかになった 2004〜2007あたりに「百合アニメブーム」になったのも 割とここらへんの影響かなと思っていて。 反管理社会とか自立とかやる時に、 「同性愛者」っていうのはぴたっとくるんだよね。 社会に

    ウテナについて思う事 - まっつねのアニメとか作画とか
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    toronei 2011/02/17
    ウテナはアンチテーゼやるには、ちょっと早すぎたかなあとは思う。
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