春の四国大会が終了し、県内の各高校では夏の大会に向けた猛練習が始まっている。春を制した松山商、前年の覇者・新田、好投手を擁する西条などが注目されているが、その実力は拮抗(きっこう)している。「戦国愛媛」のダークホースの一つとして私が挙げるのは、近年異例の「純血」の指導体制となった松山北。甲子園への思いを込めた新しいソックスでグラウンドを駆け巡る。 ⚾3本の線 松山商との練習試合で円陣を組む松山北ナイン 4月17日、松山商グラウンドで行われた練習試合。現れた松山北のナインから、いつもと違う印象を受けた。よく見ると、これまでえんじ色一色だったストッキングに3本の線が刻まれている。1本は黄色の太い線、それを挟んでエンジの線が2本。忽那定範監督が解説する。「太い線は甲子園を、細い線は2回の甲子園(センバツ)出場を現しています。伝統を背負いながら、自分たちでこの線を増やしていこうという思いを込めまし