「水の都」と呼ばれる大阪市が運営する渡し船(渡船)が「生活や利便性に顕著に貢献したもの」として「ふね遺産」に認定された。市内には現在も8カ所の渡船場があり、年間約150万人が15隻の船を通勤や通学など「生活の足」として利用している。7カ所の渡船場が集中する大正区では、関係者が本年度迎える区政90周年に「弾みがついた」と歓迎している。 暑さの厳しい7月下旬の夕方。木津川の川尻付近を結ぶ千本松渡船場の同区南恩加島1丁目側には、対岸の西成区南津守2丁目側に移動するために利用者が行列をつくっていた。朝夕のラッシュ時には10分ごとに船が出る。 サッカーの練習に向かう大正東中2年の北川桜也(さくや)さんは「橋はあるけれど船の方が楽。練習後は特に自転車で橋を上るのはきついから助かる」と、チームメートとともに自転車を押しながら渡船に乗り込んだ。対岸まで230メートル。3分ほどの距離で、川風が暑さを和らげる
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