■銀行VS.不動産・中小企業 融資めぐり攻防激化 世界的な金融危機に伴う「信用収縮」で、危ない融資を絞り込みたい銀行と、何とか融資を引っ張らないとつぶれてしまいかねない新興不動産会社の“攻防”が激化している。中小企業に対する「貸し渋り・貸しはがし」問題も顕在化しており、年末に向けて資金繰りに行き詰まり、バタバタと倒産が急増しかねない状況だ。 「2008年3月期決算で最高益を達成したのに、金融機関の協力が得られなかった。断腸の思いだ」 今年8月に破綻(はたん)した東証1部で広島市を拠点とする不動産会社アーバンコーポレイション(広島市)の房園博行社長は、東京証券取引所での記者会見で悔しさをあらわにした。 9月に破綻した横浜市の中堅不動産開発会社エルクリエイトは、第三者割当増資で苦境の打開を目指したが、引受先が払い込みの資金を調達できずに頓挫。自らも銀行からの融資を断たれたことが