「The Vital Spark」論文(下参照)の筆者、グィジアン・プリンズ ロンドン経済大学名誉教授とジョン・カンスタブル英国再生可能エネルギー財団理事長に世界の気候変動対策と日本の今後について聞いた。 ーー温暖化問題はかつてほど盛り上がっていないように見受けられるが。 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が第4次報告書を出した2007年頃、温暖化問題について数多くの警告が発せられていた。その後、09年のCOP15(第15回気候変動枠組条約締結国会合)で、京都議定書型アプローチが破綻した。この頃に比べて世界の関心は下がっているが、より現実的な理解が浸透しているのは良いことだ。 ーー京都議定書は失敗だったのか。 『The Vital Spark』……2013年7月、プリンズロンドン経済大学名誉教授らハートウェルグループが発表。京都議定書体制は失敗であり、各国の実情に合わせた技術革新政策